「ガンセンター寄席」の巻
さて、今回は何故いきなり「寄席」の話になったのかと思われる方も多いだろう。
実は大学生時代に入っていたサークルは「落語研究会」であった・・・(皆さん、引かないでね)。
通称「落研(おちけん)」と呼ばれるこのサークルで4年間落語をやり、貴重な青春を棒に振った?というよ~な経緯がある(笑)。
ちなみに当時、テニス愛好会みたいな華やかな所は「熱帯魚系」と呼ばれ、私達みたいなオタッキーなところは「深海魚系」と呼ばれていた・・・・。
当然、水域も生域も違う両者が交わることはほとんど無く、いつも深海から光まぶしい熱帯魚を羨ましそうに見ていたよ~な気がする・・・(苦笑)。
まあそれは置いといて。
社会人になってからは落語とは遠ざかっていたのだが、ひょんな事から社会人落語会に誘われて入会する事に。
ここは「福岡素人落語会」という会なのだが、メンバー全員が「大学時代に落語研究会に入っていた」という強者(というか変わり者)集団。
私が言うのも何だが、素人落語会と銘打ってはいるものの、噺のレベルは結構高い方だと思う。
そんな中、数年前にメンバーの1人(女医さん)が「国立ガンセンター」に赴任。
ちなみにガンセンターでは年に1回、入院患者さんのために催し物を行なっているらしい。
そんな中、その女医さんから落語メンバーに向かって、「ガンセンターで寄席をやりたいので皆手伝って」との激が飛ぶ。
聞く所によると、催し物として「シャンソン」が披露されているとの事。
私:「シャンソン?(でかい声で)」
女医:「そう、シャンソンなのよ・・・」
私:「言っちゃぁ~悪いけど、私が入院患者なら「枯葉」なんて聞きたくないなぁ・・・」
女医:「全部がそうとは言わないけど・・・。ただ彼らが本当に笑いに飢えているのが分かるのよ・・・。半年も外出禁止令が出ている患者さんも多いし・・・。それに笑うことで精神的に楽になればそれが一番良いと思うの。」
とりあえずメンバーも「病院の了承を得られれば」という事で同意。
しかしこの女医さんの行動力がすごかった。
翌日にはもう病院側と交渉。
最初は病院側も渋っていたらしいのだが、ボランティア(無料)でやりますと言ったとたんにOKになったとの事。
まあ国立病院ともなると、お金に関していろんな制約があるのだろうと思われる。
多少のすったもんだはありながらも、何とか第1回目の「ガンセンター落語会」が開催されることに。
しかしこれが想像以上に凄かった・・・・。
何が凄かったかという内容については次回に・・・。
おあとがよろしいようで。
次回
「ガンセンター寄席②」の巻