「中国人の爆買いを店舗の方から見てみると・・・」の巻
世の新聞やTVニュースでは、相変わらず中国人による「爆買い」が話題となっている。
まあそれは事実なのでニュースにも出るのだろうが・・・。
とりあえずここ数年は中国の通貨である人民元が高い。
つまり同じ100元を出すにしても、日本にくればより性能の良い製品を買えるという現状がある。
だから中国で買うよりは、日本で購入しようという流れが主流。
といったところか・・・。
ただ、そうは言いながらも私たちドラッグストアー側からすると、
「微妙な変化?」
が出てきたように感じる時がある・・・。
それは、今まで大筋メインで売れていた商品の売れ行きが多少落ちてきたからだ・・・。
これは私たちのように実際店舗を経営している立場の人間と、そのような店舗に商品を卸している問屋さんがそう感じているのだから間違いない。
例えば、爆買い対象の「ステンレス製魔法瓶」。
そこの社員から一言、「相変わらず売れてはいるけど、全体的な購入量が落ちて来た」との事。
来日する観光客数は増えているにも関わらずである。
それと同じように、「ウォ〇〇〇ット」にも同じような現象が起きているらしい・・・。
これはいったい何を意味するのであろうか・・・。
1つめは、日本に来る観光客はリピーターが多いので最初に来た際に買ってしまったため今回は要らないというパターン。
2つめは、転売目的で仕入れられたものが中国国内で大量に出回り、その結果安売りされるようになって日本で買う必要が無くなったというパターン。
3つめは、商品を購入する側の眼が肥えてきたというパターン。
1つめと2つめに関しては、まったくその通りだと思う・・・。
私たちが感じ始めたのは、3つめのパターンである。
「皆が良いと言うものの他に、自分が良いと思える商品を探そう!!」
としている姿がちょいちょい見受けられるようになった(と思う)。
こうなった最大の要因は、
「日本には偽物(や粗悪品)がほとんど無い」
という事を、訪日観光客が理解しだした為だと思われる(プラスでネットでいろいろ調べられるのも大きな要因)。
ちなみに中国ではパッケージは物凄く良いのに、中身は粗悪品といった商品が後をたたない・・・。
だからこそ、良く売れている有名な商品ばかりが売れるという現象がおこる。
こういう言い方は失礼だとは思うが、何せ事実だからど~しよ~もない・・・(苦笑)。
つまり日本で購入する商品はすべて「ある一定のレベルを超えている」ので、
「買っても安心だから、試しに買ってみようかなぁ・・・。」
といった心理が働いているのだろう。
それが自分の為なのか、新たな仕入れ商品の開拓の為かは良く分からない点もあるけれど・・・(苦笑)。
それに並行して、団体旅行から個人旅行へと一部シフトしてきているという点も無視出来ない。
団体旅行客は、中国人添乗員が指定する(リベートがもらえる)店舗に連れていかれて買い物をする。
当然そこにある商品しか買えないし、置いてある商品が大量に売れるだけの話。
しかも1個5万円もするようなバカ高い健康食品だったりする訳だ・・・、これが・・・(中身はせいぜい2千円程度の内容)。
流石に中国人も、「自分たちは中国人に騙されている!!」という事に気付いたのであろう・・・。
その手には乗らなくなってきたようだ・・・(苦笑)。
最近のドラッグストアーは親切に中国語表記をする店舗が増えてきた・・・(弊社はまだです・・・反省)。
中国人旅行者もその表記を見て商品を判断出来るようになったのは、日本側の営業努力といえるだろう。
そうして自分自身の眼で判断する機会が増えたのと同時に需要が多様化し、目新しい商品に手を伸ばしてみる人々が以前よりも増えたのだ。
こうした事から、大筋メインの売行きを誇る商品の売れ行きが多少落ちてきたと感じられるようになったのだ。
つい先日、中国人の爆買いの「客単価下がった」とニュースで流れていた。
これを聞いた瞬間に、
「そりゃ当たり前だろう。何言ってんだこのニュースは?」
と思わずツッコミを入れてしまった。
つまり、
「今まで同国人である中国人に騙され?て高い商品を買わされていたが、それが最早通用しなくなったという現状に気付けよ!!」
ということ。
そういった意味では、これからのインバウンドで売れる商品が分からなくなってきた・・・(笑)。
これは私のドラッグストアー仲間と、問屋さんの間での話ですけどね。
ほんとに・・・、次はどんな商品が売れるのだろう・・・。
本格的に受け入れ側も頭を絞る必要が出て来たようだ・・・。
まあそう言いながらも、私の店に中国人はたまにしか来ないし、来ても「ちょい買い」程度。
そんな私が偉そうに言ってはいるけれど、そこまで頭を絞る必要は無いかぁ・・・(苦笑)。
はい、目の前の日本人客相手に精一杯頑張りますよ!!(って、当たり前かぁ・・・)。
おあとがよろしいようで。
次回は、
「社長と社員のものの見方・考え方の違いについて」の巻