「学生のインターンシップについて」の巻
約1年くらい前から、ある大学のプロジェクトに参加している。
内容はと言うと、企業と大学が組んでいろいろな課題?を学生に与え、それに対応させるといったもの。
現在このプロジェクトに参加している企業は約10社。
それぞれの企業に学生がインターンシップとして付いて課題に取り組んでいる。
ちなみに、参加学生にはきちんと単位が与えられる。
正式な講義として大学側も認めているくらい本格的に力を入れている。
知人からこのプロジェクトのメンター(要は助言者)になるよう勧められて始めてみたのだが、結構内容がしっかりしていて面白い。
中には「太陽光パネルに関するプロジェクト」のような学生にはかなり荷が重いものもある(何せ理系学生がいない)。
それでも学生なりに知恵を絞って活動している姿を見ると何とも微笑ましく、またこちら側も大いに刺激される部分が大きいのは嬉しく思える。
私が大学を卒業して約30年・・・(長いよなぁ・・・)。
私達の時代に今のようなインターンシップ制度というものは無かった。
まあ存在していたとしても、参加していたかどうかは分からないが・・・(多分やってないだろうなぁ~、苦笑)。
それはさておき。
今のインターンシップ制度というのは、学生が社会に出る前に経験できる最高の機会ではないかと思う。
そもそも学生は社会人がどういう活動をしているかが分からない。
このプロジェクトでは、
「会社がやろうとしている事を学生に任せてやらせてみる」
という点に特徴がある。
そこで学生も会社(まあ社会でもいいが)の一端を垣間見る事が出来るのだ。
もちろんある程度方向性を示してやり、問題が発生すれば学生・企業の両方で考えるようになっている。
この「問題が発生した際に、学生に考えさせる」というシステムが大変良いと思う。
しかしながら、実はこれがネックだったりするからたまらない・・・。
彼ら(学生)は大変素直である。
それはそれで良い。
プロジェクト遂行のため、いろいろな人に会い意見を聞く。
当然、厳しい意見や優しい?意見が出てくる。
そうなると、いつしか厳しい意見の人から遠ざかり、自分達に肯定的な人の意見だけを聞くようになる。
そうして本来の目的からどんどんズレて行ってしまう。
しかもこの事に本人達は気付いていない・・・。
これは私が実際に担当したプロジェクトで起こった事である。
当初メンターという立場から、
「出来るだけ学生の自主性に重きを置こう。そしていろいろ失敗するだろうけど、そこから学ばせるという形でも良いか・・・」
と思っていた。
しかし結果は前述の通り・・・。
かと言って、全部指示していたのでは彼らの成長に全く繋がらない・・・。
要は「手綱をどこまで絞るのか?」のさじ加減が大事なのだろう。
放任し過ぎもダメだし、指示し過ぎてもダメ・・・。
今回はインターンシップの学生を指導する立場になって初めて「人を育てる難しさ」というものを再認識させられたような気がする・・・。
しかし今時の学生は、私が学生だった時よりも確実に真面目な方たちが本当に多いように思うのは私だけだろうか・・・(笑)。
まっ、人生遊びも大事ですよ・・・(爆)。
おあとがよろしいようで。
次回は
「今年の1年を振り返って」の巻