「小売業界の危機?」の巻

つい最近、取引のある問屋さんと話していたのだが・・・。

先月だけで、ドラッグストアー(以下DS)が4店舗閉店になったとの事。

これは1社だけの話ではなく、4社が各1店舗ずつ閉店したという話。

福岡はそれなりにドラッグストアーは多いものの、閉店するDSは比較的少ない(その分、出店も少ないが)。

そんな中での4店舗閉店は多少なりともショックを受けたものである・・・。

 

この4店だが、1つ共通点がある。

それは、

「郊外型店舗」

であるという事。

 

実は、郊外店舗ほど「売上げ(客数)に翻弄される」というのはご存知だろうか。

郊外店舗は都心に比べて固定費(家賃等)が安くなるため、商品の販売価格も当然都心に比べると安くなる。

まあ周囲にライバル店もあるだろうから、価格を安くせざるを得ないと言った方が正しいか・・・。

 

安く販売するということは、利益率が低くなるという意味と同じ。

極端に言えば、Aという商品を都心DSが1個売って300円の利益が取れるとした場合。

郊外店舗では2個売って、同じ300円の利益が取れる(極端な例だが、そこまで外れてない)。

もっと単純に言えば、都心DSの2倍のお客様が来ないと成り立たないという訳だ。

 

基本的に郊外店へは車で行く場合がほとんど(ごく近い住民は除く)。

まあ車で来る分、買い物点数が多くなるので客単価も当然上がるのではあるが・・・。

 

ここで皆さんにお考え頂きたいのですが、郊外型のDSに行かれた際には何を中心に買われますか?

そう、化粧品や日用雑貨、食品等がほとんどだと思います・・・。

しかしながら、これがまた曲者でしてねぇ・・・。

化粧品や日用雑貨の利益率なんて、ほとんど無いに等しいと思って下さい・・・(一部商品除く)。

 

では郊外型店舗はどこで利益を取るのか?

ドラッグストアーと言うくらいですから、やはり「薬」なんですよね・・・。

実際薬の中でも、特に漢方薬なんかは利益率が高い部類と言える。

しかしながら、頻繁に売れるようなものではない・・・。

単純な話なのだが、DSにおいて利益率の良いものほど回転率が悪い。

逆に、利益率の悪いものほど回転率が良いという現状・・・。

つまり薬が売れなければ、どれだけほかの商材が売れても大した利益にはならないのだ・・・。

これじゃ~ねぇ~・・・、といったところか・・・。

 

それに郊外型店舗はよくチラシを入れる。

目的は1つ。

目玉商品を出してお客さんを集めようという作戦!!

なのだが・・・。

最近ではこのチラシの効果もあまり無くなってきた・・・。

いわゆるチラシの目玉商品である日用雑貨等は買うという「目的買い」はある。

しかし、それ以外の「ついで買い」が確実に減った・・・。

こうなったらもう利益率がどうのこうのと言う以前の話・・・(大赤字)。

これでは郊外型店舗はたまったもんじゃない・・・(マジで)。

 

じゃあそのお客さん達はどこで買っているのか?

ここが表題でも言った危機に繋がるのだが・・・。

結構な確率でネット通販を利用している・・・(困ったもんだ)。

 

実際ネットで商品を購入した方はお分かりだろうが・・・。

販売価格があまりにも安すぎるのだ・・・。

正直に言うと、ネットで販売されている価格は私たちDSの仕入れ価格と同程度!!

下手すりゃ品物によっては仕入れ価格を下回っている物すらある!!

これじゃあ勝てるはずもない・・・、と言うより相手にすらなっていない現状・・・。

 

最近よく聞く言葉が、

「店舗で確認してネットで買う!!」

というもの・・・。

 

実は、ヤマダ電機が大幅に店舗整理した大きな理由がここにある。

ヤマダ電機は建物を建てて、商品を説明する人員も置いたうえで商売をしている。

つまりそれだけ多額の経費がかかっている事になるのだが・・・。

ネット販売は、倉庫を借りて品物を置き、注文が来ればピックアップして配送。

ただ、それだけの事。

経費は実店舗ほどかからないのだから、安くできて当たり前なのである。

こう言っては可哀そうだけれども、ヤマダ電機はネット通販のショールームと化してしまっている・・・(他の大型家電企業も同様)。

これじゃ~何のための店舗だか・・・(泣)。

 

今後小売業界は、今すぐに必要な商品しか売れなくなるだろう・・・。

DSで言えば、頭痛薬とかストッキング等・・・。

頭痛をすぐに止めたいから、破れたストッキングを取り換えたいから。

どちらも緊急性という点で共通しており、ネット注文して半日も待てない商品である事は確か・・・。

しかし、極端に言えば、前述商品のように緊急性がなければネットで十分ということになる・・・(悲しいが現実)。

 

こうなるともう小売業の存在価値は無いに等しい・・・。

これからのDSは、「都心のど真ん中」か「ド田舎の辺鄙な場所」しか生き残れないのではと思ってしまう。

その中間の場所に存在するDSは、より一層厳しくなって行くだろう・・・。

 

それにしてもなぁ~・・・。

少子高齢化の影響で、今後も人口は減り続けるだろうし・・・。

小売業にとっては有難くない話ではある・・・。

しかし泣き言ばかりも言ってはいられない・・・。

 

そんな時、いつも思い出す言葉がある。

 

「強いものが生き残るのではない。変化に対応出来るものだけが生き残るチャンスをつかめるのだ!!」

 

そう、今後起こるであろう様々な変化に対応出来るように頑張るしかない!!

恐竜も変温動物で環境変化に対応出来なかったから滅びた訳だし・・・(諸説あるが)。

 

とまあ口で言うのは簡単なんですけど・・・(苦笑)。

 

ただね・・・、1つ問題が・・・・。

 

変化変化と言ってはいるが、どんな変化が起こるのか全く分かっていないという点・・・(爆)。

 

まっ、考え過ぎてもしょうがないからボチボチやってまいりますかぁ~・・・。

 

う~ん・・・、こんなんで大丈夫なんだろうか・・・(苦笑)。

 

明日は明日の風が吹く!!

ってか?(え~かげんやなぁ~・・・)

 

おあとがよろしいようで。

 

次回は

「治験委員会の委員になりました・・・」の巻

 

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