「30年前の中国③(桂林編)・・・。」の巻

前回の話を見ると、上海の滞在日数が短いとお思いになるだろう・・・。

実は、上海を起点に各地を回り、最後はまた上海に戻る予定にしていたからというのが大きな要因。

結局戻ってくるから、最初は短くていいやといった感じかな・・・。

まっ、その間が長すぎなんですが・・・(苦笑)。

 

と、いうことで次の目的地は「桂林」。

ここは仲間の一人が「是非行ってみたい!!」と熱望していた先。

何でもNHK特集か何かで見たそうで、まるで

 

「水墨画の世界がそのままそこにある!!」

 

というくらい、美しい光景があるらしい・・・(期待大)。

そこを大きな船に乗って、川を移動しながら風景を楽しむのだそうな・・・。

 

それは良いのだが、いかんせん上海から桂林までは相当距離がある・・・。

そこで、私たちは国内線飛行機を利用することにしたのであった・・・。

まあ日本と違ってあちらさんは土地が広大ですからねぇ・・・。

「ちょいと列車で!!」なんて悠長なことは言ってられない・・・(苦笑)。

 

早速、現地旅行会社(のようなもの)?に行き飛行機の席が6つ取れた!!

のであるが・・・。

1つ問題が・・・。

 

「6つの席のうち4つはエコノミーで、残る2つがファーストクラスだという点!!」

 

一緒に移動するとなると、どうしてもこのような形になってしまう・・・(仕方ないかぁ)。

まあファーストクラスといえども、当時の中国の物価なので日本のエコノミーと変わらない程度。

しかし、現地感覚からするとかなり高い!!

となると、誰がそこに座るのかとなるのだが・・・。

 

学生の貧乏旅行なので、当然誰もがファーストクラスなんぞ座りたくはない!!(そりゃそ~だ)

そこで私たちは公平を期し、全部の飛行機代を6人で割ることにした。

こうすると、1人あたりの単価はかなり安くなる・・・。

 

だがまた新たな問題が・・・。

はい・・・、そうです(笑)。

 

「じゃ~同じ料金払って、誰がファーストクラスに座るのか???」

 

そこで私たちはごく一般的な解決方法でクリアした・・・!!

そうです、

 

 

「じゃんけん」

 

 

です・・・(爆)。

 

まあ後々話すが、この旅では事ある毎にじゃんけんで物事を決めた私たち・・・。

この1ケ月弱の間、私の勝率はほぼ100%と神懸っていた!!

私が行きたいと思う先や食べたいと思う店やメニューすべてに於いて、全ての選択に私の意見が反映されたと言って良い。

今、人生を振り返ってもあんなに強運だったことは他に無かったよ~に思う・・・(苦笑)。

で、皆さんお察しの通り、私ともう一人がファーストクラスに座ることとなったのである・・・(爆)。

まあ現在に至るまで、後にも先にもファーストクラスはこの1回だけなんだよな・・・(笑)。

 

さてさて、初めて乗った中国国内線とファーストクラス。

流石にサービスは良かった(といっても日本のCAさんの接客レベル)。

食べ物は美味しかったし、量も多い・・・。

一番驚いたのは、ナイフとフォークが金属だった点!!

 

「(おいおい、ハイジャックの事なんか考えてないのか???)」(苦笑)。

 

とは思ったものの、そもそもファーストクラスに座るような方々がハイジャックなぞする訳もなし・・・(だよな・・・)。

お陰様で快適な空の旅を満喫させて頂きました・・・(爆)。

ちなみに後でエコノミーの仲間に食事内容を聞いてみたのだけれど・・・。

ナイフ・フォークはプラスチックでボソボソの米とパサパサの肉だったそ~な・・・(合掌)。

 

そして飛行機は桂林の空港に到着。

市内の方までバスで移動することに・・・。

すると、空港にいるポーター?らしき人達が私たちの荷物をバスに運んでくれる・・・。

そしてそのままバスに同乗してきた・・・(彼らもそれで市内に帰るようだ)。

 

まあ時代が時代?なんでしょうかね・・・。

そのバスの中は、普通にタバコが吸えたのである・・・。

当時のこのメンバー、6名中5名が喫煙者だったので早速バス内でタバコを吸った・・・。

すると、先程のポーター達が私たちの方をじっと見つめており、何か言いたそう・・・。

そこで

「どうしたんだい?」

と、日本語で尋ねてみたところ、

 

「そのライターを見せて欲しい」

 

と言っているようだ(多分)。

 

実は、当時日本でも出始めたばかりの電子ライターを持って来ていた私たち・・・。

まあそれも100円ライターですが・・・(笑)。

ただ、日本製のライターとタバコ(マイルドセブン)が中国では物凄い人気だと聞いていたので10個ばかり持って来ていたのである。

 

彼らにライターを貸してあげると、物凄く欲しそうな目をする・・・(苦笑)。

まあこ~ゆ~態度は万国共通のようで・・・(爆)。

 

そこで一計。

 

私達:「桂林の川下り場所まで案内してくれたら、そのライターあげるよ!!」

 

と言ったら、

 

中国人:「マジっ、マジっすか・・!!すぐにご案内差し上げます!!」(きっとこう言ってた・・・笑)

 

ってな返答が速攻で返って来たのである・・・(まあそう外れてないと思う・・・笑)。

 

そこから桂林の観光地まで道先案内人が付いたので、無事問題なく観光地へと到着したのであった・・・。

いやぁ~・・・。

本当、日本の100円ライターの凄さを改めて知りましたよ・・・!!(爆)

 

そして桂林の観光船に乗り、いざ出発!!

川下り?といっても日本の川と比べちゃ~いけない!!

向こうの川はかなり巨大でしかも深い!!

乗った観光船も乗客が100名以上乗るくらいの大きさなので、川と船の大きさが想像出来るだろう・・・。

 

舩が暫く進んでいくと・・・。

 

段々風景が変わってくる・・・。

 

そう、まさにそこは幻想の世界・・・。

 

両側がそのまま水墨画の景観・・・。

 

あまりの素晴らしさに、しばし絶句する私たち・・・。

 

本当に山の上には仙人が住んでいるようにすら感じられる、圧倒的な幽玄感・・・。

 

悠久の時代そのままの時間がここに残っている・・・。

 

もはや言葉や表現方法など思いもつかない・・・。

 

ただただ・・・、圧巻の風景に気圧されっ放し・・・。

 

何だろう・・・。

人間の存在の矮小さを自覚させられるというのだろうか・・・。

圧倒的な大自然の前に、何らなす術の無い私たちがここにいる・・・。

人生半世紀以上生きてきたが・・・。

これ程の衝撃を受けた風景は、ここ以外には無かったように思う・・・!!(素晴らしい!!)

 

それから暫くしてから、船内で食事となった。

船内で食事出来るくらいだから、大きい船であることが分かるだろう・・・。

男6人テーブルに腰掛て食事を待つ。

すると出て来たのは、ぐつぐつに煮えた「鍋料理」。

皆、腹が減ってたので早速食べてみた・・・。

 

すると、これがまた美味いのなんのって・・・(笑)。

一同、大満足!!

 

は、いいのであるが・・・。

入っていた「肉」が・・・。

ど~も今までの人生の中で食べたものとは違うよ~な気が・・・(苦笑)。

それも2種類・・・。

これは皆も微妙に感じていた・・・。

 

丁度、別の日本人観光客をガイドしている中国人がいたので聞いてみる事に・・・。

 

私達:「あの~・・・、すいません。」

私達:「この鍋のなかの肉は、何の肉でしょうか・・・???」

 

するとガイドさんから、

 

 

 

 

ガイド:「それ・・・、犬と亀ね・・・!!」

 

 

 

と返ってきた・・・。

 

 

私達:「えっ・・・、犬と亀ぇ~~~~~~~~~~!!」

 

 

その瞬間、1人がトイレに駆け込む・・・(苦笑)。

別の2名の箸が止まる・・・(爆)。

 

いやいやまさか、犬と亀とは・・・(驚)。

 

でも美味しいんですよ、はっきり言って!!(笑)

まあ私の場合、田舎育ちというのもあってあまりそういうのは気にならないが・・・。

ダメな人はダメなんでしょうねぇ~・・・。

まっ、私を含めた残り3人で鍋は全部平らげましたが・・・(爆)。

 

しかし何と言うか・・・。

 

風景と食べ物で衝撃を受けるとは・・・(笑)。

 

流石の中国、奥が深過ぎだろぉ~~~(爆)。

 

という訳で、まだまだ珍道中は続くのであった・・・。

 

 

おあとがよろしいようで。

 

 

次回は

「30年前の中国④(桂林編②)・・・。」の巻

 

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