「30年前の中国④(桂林編②)・・・。」の巻
さて、桂林の景観を十二分に堪能した私たち・・・。
それから市内へ戻り、今夜の宿を探す・・・。
この頃は、行き当たりばったりで宿を探していた・・・。
理由は簡単、
「予約出来ないから!!」
というよりは、
「言葉の問題で会話が通じないのと、予約出来る宿が分からなかった!!」
というのが本当のところ・・・(爆)。
それでも何とかなるもんで・・・。
この日も1泊500円という格安?宿を発見!!(安っ)
今の格安宿などとは違って、ちゃんとシャワー・トイレも付いた普通の部屋。
つまり私たちにとって格安でも、現地の人からするとそれなりの値段という事なのだろう・・・(500円といえども)。
翌日、皆で市内をブラついてみることにした・・・。
上海に比べるとやはり田舎感がちらほら・・・(そりゃそ~だ)。
それでも懐かしいような風景と街並みを楽しんでいた・・・。
しばらく歩いていると、前方から奇妙な男性が歩いてきた・・・。
一同凝視・・・。
それもそのはず、その男性は
「学生服」(日本の)
を着ていたからである・・・(不思議)。
「(何故・・・、中国の片田舎で日本の学生服着た男がいるんだ???)」
当然皆そう思い、多少混乱・・・(苦笑)。
するとその男性が近づいてきて、
「日本の方ですか?」
と、意外にきれいな日本語を話すではないか・・・。
よくよく聞いてみると、日本人と文通しており学生服はその人からのプレゼントだそうな・・・。
今でこそインターネットのおかげでメールのやり取りなんか簡単なものだが・・・。
当時は、航空便を使って極力薄い紙に書いて外国に送っていたもんだ・・・。
これを文通と言うが、もう今では完全な死語だし若い方たちはもう全く知りもしないだろうな・・・(苦笑)。
それにしても、どこで日本語を勉強しているのだろう???(爆)
話を戻そう・・・。
学生服の彼、多分年齢は24~25歳だったと思う・・・。
そこで日本のマイルドセブンをプレゼントしたら大喜びして、市内観光案内をしてあげましょうということに!!
いやいや恐るべし、日本のライターとタバコ!!(笑)
ここまでマジに役立つとは思ってなかった・・・(爆)。
それから学生服の彼の案内で市内観光。
それは良いのだが・・・。
もらったマイルドセブンをすぐに吸い出した彼・・・。
学生服の男がプカプカとタバコをふかしながら歩いている光景というのも・・・。
何だか・・・、なぁ・・・(苦笑)。
しかも年齢より若く見えるので、完全に学生そのまんまに見えるし・・・。
いやいや流石の中国。
笑わせてくれますなぁ~、まったく・・・(笑)。
それから暫くまた歩いていると・・・。
今度はスーツ姿のオッサンが近づいてきた・・・(またかい・・・)。
学生服の彼ほどではないが、ちゃんとした日本語で話しかけてくる・・・。
そこで少し話を聞いたところ、このオッサンも日本語を勉強中だとか・・・。
「(へぇ~、俺たちの思っている以上に日本語熱って高いんだなぁ・・・)」
と、妙に感心・・・。
実際この後も中国各地を回る訳だが、ほとんど日本語と英語で事足りた!!
まあ後ちょっとした筆談くらいかな・・・(爆)。
で、このオッサン。
「君達、買い物をしないか?」
「いい店があるから!!」
と、怪しさ満載の提案をしてきた。
普通なら断るのだろうが、そこは男6人という心強さ。
「まあ騙されたと思って行ってみるか!!」
「意外と良いものがあったりしてね・・・笑。」
などと冗談を交わして付いて行ったのだが・・・。
着いた場所を見てビックリ!!
なんとそこは、
「デパート」
だったのである。
しかも5階建てと、結構大きい・・・!!
ただ、その日は日曜日という事で閉まっていた・・・。
そこで、
「な~んだ、休みだしど~にもならないじゃないか・・・。」
「まっ、こんなもんでしょ!!」
と、それぞれが思っていたら、そのオッサンが
「今から開けますから!!」
と、のたまうではないか!!(驚)
これにはまたビックリ!!
いやいや、そ~簡単に開けれないでしょうに・・・(苦笑)。
ただ、当時の中国は電力規制?があっているようで・・・。
しかも、この日は日曜ということもあり電気が来ていない・・・。
つまり店内は真っ暗なまま・・・。
「(これじゃ商品が見づらいよなぁ・・・。)」
と思っていると、1階の部分だけたくさんのローソクを灯して商品が見れるようにしてくれたのである!!(驚)
いやいや・・・、普通に驚くでしょ!!
こんなVIP待遇されたら・・・(苦笑)。
てっきりそこら辺の露店に連れて行かれると思ってた私たち・・・。
違う意味で、思いっきり度肝を抜かれたのであった・・・(マジびっくり)。
まあここで何も買わないのも悪いと思い、翡翠のブレスレットを買った私(兄貴の奥様へのプレゼントとして)。
それでもそこまで高かったという記憶は無いので、まあ普通の値段だったのだろう・・・(苦笑)。
全員少しづつ買い物をして、デパートを後にした。
するとそのオッサンが、
「メシでも食べに行かないか?」
と言い出した。
私たちからすると、
「(あ~出た出た・・・。)」
「(こ~やってメシにありつくという訳だ・・・。)」
と少々残念な気分になったのも事実・・・。
まあそれでも、現地中国人達が普段使っている「メシ屋」にも行ってみたいという気持ちもあり、とりあえず付いて行く事に・・・。
そこからしばらく歩いて、メシ屋?に到着。
するとそのオッサン。
も~次から次へと注文しまくり・・・。
「(え~加減にせ~よ、このオッサン!!)」
と思いつつも、意外に美味しい料理に満足している私たちがいる・・・(苦笑)。
そこでビールや酒も注文し、飲むだけ飲んで食うだけ食って、
「も~動けません!!」
状態に・・・。
そして、いざ支払いの段になったのだが・・・。
その値段を見て驚愕した私たち!!
何と、一人当たりの値段が
「250円」(日本円換算で)
だったのである!!(超驚)
「え~~~~~~~~~~~~~~~、250円?????????」
いやいやありえんでしょ、マジで・・・(苦笑)。
こんな値段・・・。
どんだけ安いんじゃ・・・(爆)。
まあ冷静に考えたら、宿代が500円なので物価的にはそんなもんなんだろう・・・。
それにしても250円とは・・・。
流石の、恐るべし中国だな・・・(爆)。
こんな値段だったので、案内してくれたオッサンと学生服の彼に
「私たちがご馳走しますよ!!」
と言ったら、頑なに払おうとする彼ら・・・。
「そんなつもりで案内したんじゃない!!」
と言われ、疑ってかかっていた自分たちを反省・・・(すんまっせん)。
まあ今も中国には結構行っているが・・・。
こんな中国人は後にも先にも彼らしか見たことがない・・・(笑)。
きっと旅人をもてなそうとする気持ちがあったんでしょうね・・・。
ちなみにこのオッサン。
後で聞いたのだが、地元のお偉いさんだったらしい・・・。
日本で言うと、県知事クラスだそ~な・・・(驚)。
こんなことなら、もっと仲良くなっていろいろ案内してもらうんだった・・・(爆)。
まあそれは良しとして・・・。
こうして大満足で宿に戻った私たち・・・。
しかし・・・。
流石の中国・・・。
このままじゃ~終わるはずもない・・・。
と、いう訳で・・・。
その夜に事件は勃発したのであった・・・。
それはまた次回に・・・、ねっ・・・(爆)。
おあとがよろしいようで。
次回は
「30年前の中国⑤(桂林編③)・・・。」の巻