「ハラール認証について②」の巻
さて先日「ハラール認証は先に取ってはいけない」という衝撃の話が出た。
今日はその続編。
先日も登場したW氏。
彼はハラール認証でものすごく苦労をした人物である。
W氏も当初はマスコミの宣伝?に影響された一人であった。
「ハラール認証は16億人へのパスポート」という響き。
「これさえ取得すれば万能だ」と勘違いしてしまっても仕方ないだろう。
W氏は先ず認証団体を調べ、少なくは無い日数、そしてかなりの金額をかけて何とか認証を取得。
そしていざ輸出の段階になって、いきなり相手先の国から、
「この認証マークはわが国では通用しません」との通告あり。
ここで慌てたW氏。
認証団体と話をしてみると、「通用する国とそうでない国がある」との回答。
揉めに揉めて、最終的には裁判の一歩手前まで行ったとの事であった・・・。
そもそもハラール認証(マーク)は国によって違う。
マレーシアのマークでインドネシアで販売しても、インドネシア人は見た事もないマークなので、購買商品から外れる可能性が大きい。
つまり、どこの国で売るのかを明確に決めないと、先に認証を取っても無意味だという事になる。
そこでW氏は「ハラール認証」の本当の意味に気付く。
「しょせんはベルマークと同じようなもんじゃないか・・・」・・・と。
これはある意味正鵠を射ており、認証を得たからといって通関しやすくなる訳ではない。
ましてやマークが付いていればバンバン売れるという訳でもない。
まあ極端な例で言えば、あの発酵食品で有名な「くさや」。
これにハラール認証が付いているからといって、バンバン売れるのか?
またそれに、現地の方たちの好みに合っており、売れる可能性はあるのか?
はたまたこの商品は通関が可能なのか?
といった根本的な問題の方が先であるように思える。
結論から言うと、「ハラール認証」は取る必要はある。
しかしその前にやるべき点がある。
それは、
①どこの国で展開するのかを明確に決める
②通関出来るかどうかの確認
③現地のニーズに合っているか?(もしくは可能性でも可)
④実際に少量販売から始めてみる
⑤ある程度売れる見込みが立つ
⑥この時点で初めてその国の認証マークを取得
⑦その国民に広く認識されて、さらに拡販の可能性が広がる
と、いった流れが無難なようだ。
私もこのW氏に会うまで、W氏と同じよう思い込み(勘違い)をしていた。
これは前回も言ったが、マスコミの報道姿勢に大いに問題があると言える。
認証は決して16億人へのパスポートではない。
他国(イスラム圏以外)へ輸出する場合と同じように、通関出来るかどうかが大事。
W氏はこうも言っていた。
「マスコミは認証取得を否定から入る必要がある」と。
ただここでご理解頂きたいのは、彼は決して認証取得を否定している訳ではない。
何度も言うように、取得する国とタイミングを考えなければいけないという事だ。
現在「ハラール認証」を交付?する機関はかなり多いと言える。
私も先々では認証を取得する予定である。
その時は上記のような流れを踏まえて、尚且つW氏のアドバイスを受けて進めて行きたいと考えている。
そうでないと、認証機関を選ぶ事すら出来ないような気がするから・・・。
やはりW氏のような先駆者がいてくれて助かりました。
Wさん、本当にありがとうございます。
最後に、諸事情によりこの方をご紹介する事は出来ませんので、ご質問等につきましては受け付けかねます事をお許し下さい。
それからW氏はこうも言ってました。
「先ずは動け。動きもしないでごちゃごちゃ言うな」と。
動く事でいろいろ理解出来ることも増えるとの由。
まっ、いろいろと難しい「ハラール認証」ですが、ご興味のある方は先ず行動してみる事をお勧めします。
私はもう少々後から行動する予定ですが・・・(苦笑)。
おあとがよろしいようで。
次回は
「円安報道について」の巻