「国立ガンセンターで落語」の巻

先日、福岡市の国立ガンセンターで落語を披露してきた・・・。

このブログをお読みの方はご存知だろうが・・・。

そう、大学時代に落語研究会に在籍していたという経緯から、今も時々「落語」を披露しているのである。

まあ、ヘタの横好きではありますがね・・・(苦笑)。

 

この「ガンセンター寄席」。

毎年、夏と冬の時期に行うのだが、今回でもう何年目になるだろう・・・。

ちなみに、このガンセンターで落語をやるようになった経緯なのだが・・・。

実は、我々の落語仲間がこの病院で女医さんをやっているという不思議なご縁で・・・、ねっ・・・(笑)。

 

もともと慰問で落語をやる前は、「シャンソン」をやっていたそうな・・・。

これを聞いた我らが仲間の女医さん、

 

「落語は笑えるし、笑う事で免疫力が上がるから患者さん達の為になります!!」

「1回でいいから落語をさせて下さい!!もちろん無料で!!」

 

と、事務局にねじ込んだとの事・・・(笑)。

シャンソンには謝礼金を払っていたようだが、何せ落語は「タダ!!」

事務局側も、

 

「まあそういうことなら・・・」

 

という訳で、始まってしまった訳なんですよ・・・、これが・・・。

 

まあ確かに、もしも私が入院患者だとした場合・・・。

シャンソンの「枯れ葉」を聞いたら落ち込みそうな気もするし・・・(苦笑)。

そういう意味では落語の方が適任だとは思う。

少なくとも気分が落ち込む事はないだろうから・・・(シャンソンさん、すんません・・・)。

 

基本的に、落語は入院患者さん向けに行う・・・。

ただ表題の通り、ここは「ガンセンター」。

通院できない、いわゆる結構症状が重い方々が対象となる・・・。

 

当初は、

「そんな方達相手で大丈夫なんだろうか???」

と心配に・・・(患者さんの体調等いろんな意味を含めて・・・)。

とりあえず、1時間以内で3名が演じるくらいが丁度よいだろうと判断(これは女医さんが決めました)。

まあ結果的にこの取り決めが今も続いている・・・。

 

ちなみにこの国立ガンセンターだが、建物が新しくなった。

それこそ以前は、昭和の風景撮影に使われても良いような造り・・・(苦笑)。

まあお世辞にも、そうきれいな建物とは言えなかった・・・。

が、今は新築出来立てホヤホヤ・・・!!

まあどこもかしこもピカピカでね・・・。

逆に何か落ち着きませんでしたけれども・・・(笑)。

 

会場の設営は、病院のスタッフさんがお手伝いして下さる。

総勢20名程・・・。

本当に、こちらが恐縮してしまう・・・(マジで)。

 

設営も終わり、後は患者さんを待つだけに・・・。

開始時間となり、ボチボチ患者さんも集まって来た・・・。

総勢で20数名といったところか・・・。

 

今回は、全身に機械を装着してるような方はいらっしゃらなかった・・・。

しかし、車イスでの入場や患者さんの半数くらいが点滴をしながらの鑑賞・・・。

また、全体的に中高年(高年齢寄り)と平均年齢は高め。

流石に入院患者さん相手の寄席だと、こうなるのでしょう・・・。

 

少々話は逸れるけれども・・・。

それこそ一番最初に「ガンセンター寄席」をやった時の事。

幅広い年齢層が入院していることに、相当驚いたという記憶がある・・・。

 

10代前半の女の子たちが3人座っていた・・・。

みな帽子を深くかぶっている・・・。

そう・・・、抗ガン治療で髪が抜けているから・・・。

そして、小さなお子さんとお母さん・・・。

どう見てもお母さんが患者ではない・・・。

と、いうことはこんな小さなお子さんがガンに冒されているというのか・・・。

そして全身に機械を装着してほとんど身動きの取れない男性・・・。

声帯も取っているようで、機械を喉に押し当てる拡声器?のようなもので会話をされている・・・。

 

この壮絶な風景に正直ビビッてしまった全員・・・(女医さん除く)。

ここには「生」というものを嫌でも考えさせられる空間があった・・・。

「来年」いや、へたすると「来月」という言葉さえ使えないかもしれない方々・・・。

それでも落語が始まると、どっかんどっかんと笑って下さる・・・。

 

いつもそうなのだが・・・。

ガンセンター寄席が終わった後の反省会(飲み会)は、自分たち自身の人生に対する反省会となる・・・。

 

「果たして自分はあの患者さん達のように日々を精一杯生きているのだろうか・・・???」

 

と・・・。

確かに自分たちは置かれた立場が違うと言ってしまえばそれまでだが・・・。

少なくとも、私たちは患者さん達から「今を生きる」という事を学ばせて頂いているような気がする・・・。

 

さてさて・・・、話が随分逸れたが・・・。

今回の患者さん達は、大笑いするというよりはじっくりと聞くタイプのようで・・・。

それなりに笑える噺を用意していた私たちからすると、少々反応が・・・、ねっ・・・。

まっ、単純にヘタだからでしょう・・・(笑えん・・・)。

次回は絶対もっと笑わせてやる~~~!!!!!

 

まあそれはよいのだが・・・。

女医さんに聞いた話なのだが、ここんところよく病院に問い合わせの電話があるとの事。

その内容が、

 

 

「そちらに入院したら落語を見れると聞いたんですが、どうやったら入院出来るのでしょうか???」

 

 

ってさぁ~・・・。

いやいや・・・、流石に何か違うでしょう・・・(笑)。

 

きっと患者さんたちのネットワークで広がったんでしょうけど・・・。

実際に数件の問い合わせがあったということ自体がねっ・・・(笑)。

 

まっ、このような話が出るのは光栄ですし・・・。

だからこそ、次回に向けてちゃんとまた精進しなきゃ~ねっ・・・。

さてさて、この夏までにまた新たな噺を覚えますよ~~~!!

ちゃんと声を出して笑ってくれるようなネタをね・・・。

 

でも・・・。

今回みたいに笑ってもらえなかったらど~しよう・・・(爆)。

 

 

おあとがよろしいようで。

 

次回は

「食品廃棄の問題だけどねぇ・・・。」の巻

 

 

 

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