「日本で働く中国人の考え方(日本企業側とのギャップ)について」の巻

近年、日本で働く中国人の数はどんどん増えている。

まあ国際化の波と言えばカッコいいのだろうけど・・・。

要はそれだけ日本と中国の経済が密接になってきたという事の現れだと言えよう。

 

とはいえ、言語も文化も習慣も違う国同士。

多少?思考のズレが出て来るのは仕方がない事なのだろうが、これが両者を隔てる大きな壁となっている。

まあいろいろと例を挙げて話してみよう。

 

先ずは給料に関する考え方。

 

最近は日本でも多少変わりつつあるものの、基本的には毎年の昇給という形がほとんど・・・。

だから、売上を一気に上げたからといって極端な給料アップはほとんど無い(ボーナスは別)。

また売り上げた本人も、自ら給料を上げる交渉を行う事もしない。

それは、売り上げが上がると給料を上げてもらうという事は、その逆もあるという点(いちいち大変だしね・・・)。

しかもそれを毎回やっていたのでは、長いスパンの仕事なんて出来るはずもない・・・(当たり前)。

まあどちらかと言うと、ある程度の決まった金額が月々収入として入る方を好むのが日本人(大半はそうだろう)。

 

しかしながら、中国人の大半はそう考えない!!

基本的に「売り上げが上がれば即給料UPの交渉を行う」というスタンス。

そして実際に日本でも同じように給料UPの交渉を行う。

日本企業はこの点に戸惑い、またその行為に違和感(嫌悪感)を感じるという企業が大半なのであるけれど・・・。

 

だが、ここで少し考えて欲しい・・・。

日本側からすると違和感があっても、中国国内ではこれが当たり前の商習慣なのである。

このような点をきちんと踏まえた上で中国人を雇わないと、お互いが不幸な結果となってしまう。

 

実際のところ、知り合いの企業が

「雇っている中国人がいきなり給料UPの話をしてきた。こんなの日本じゃ~考えられない。」

「あいつらいったい何を考えてやがんだか!!」

と私に言ってきたことがある。

そこで私が前述のような内容を話したところ、

「だってここは日本だよ。中国じゃ~ないんだから日本のやり方に合わせてもらわないと!!」

と反論が・・・。

 

まあある意味それは正しいとは思う。

そりゃ~日本で働いているのだから、日本に合わせろというのは正論である。

ではその中国人に、給与体系等の仕組み等を雇用契約書に細かく記載しましたかというとそこまではやっていない。

日本人の雇用契約書を元に使い回ししてるだけ・・・。

 

中国人を雇う場合は、細かな点についてもすべて契約書に記載しなければ必ず後々問題が発生する。

何故なら、彼らは契約書に記載されていない点については「拡大解釈」するからである。

要は、契約書に書かれていない点は交渉の余地があると考えていると言った方が分かり易いか・・・。

だから、中国国内の商習慣に則って日本企業へ要求をぶつけくるのである。

出来る出来ないは別として、その交渉の余地を与えているのは日本側。

中国人をどうこう言う前に、そういう点を良く理解せずに雇っている日本側の責任も大きいと言えよう・・・。

逆に言えば、そこまで細かく契約書に書いておけば後々問題も少ないという事。

でも面倒くさがって、日本企業はそれをあまりやりたがらないんですよねぇ~・・・。

そりゃ~問題も起こるはず・・・(苦笑)。

 

次に休みに対する考え方。

中国人に休日出勤、又はサービス残業という概念は毛頭ない。

そして有給消化率は100%。

これは働く側の当然の権利だという考え方が根本にあるため。

 

先日、このような事件があった。

知人の中国人が前日飲み過ぎて、酒臭いまま出社・・・。

これが事務系ならまだ許される?とは思う・・・(多分)。

しかし、彼は店頭での販売を担当しているため、現場(店)から「今日は帰れ!!」と大目玉。

そしてその翌日は通常の休みであったため、どうしましょうかと聞いた所、休んで良いとの返事が。

彼は翌日休み、反省しながらも翌々日に出勤したところ、店長が全く口をきいてくれなかったらしい・・・。

まあ日本でよく見られる光景ではあるが・・・(苦笑)。

 

では今回の場合、どこに問題があったのか・・・。

 

・酒臭いまま出社

これは中国人の彼が問題。

前述のように店頭に立つ人間であれば日中問わず当たり前の話。

まあ本人も悪いと分かっていたらしいが、何せ彼の誕生パーティをしてもらっていたという点は少し考慮してやってもいいかも(但し1度だけ)。

誤解の無いように言っておくが、彼は通常はきちんと働き、売上もちゃんと上げている。

つまりやるべきことを普段からちゃんとやっている少々変わった?中国人なのである・・・(珍しい・・・笑)。

・強制休日の翌日休む

いくら最初からその日が休みとなっているとは言え、強制休暇の翌日は振替えてでも出るのが本来(日本の場合は)。

ちなみに彼も一応振替え出社しようと考えていたが、店長から休んで良いとの許可を得たので休む事に・・・。

この休み関して言えば、彼に非はない。

ましてや店長自ら許可を出しながら、出社日に口もきかないというのはマネージメントの欠如だと私は思う。

 

と、まあそんなに簡単に言い切れる問題でもないんですけどね・・・、実は・・・(苦笑)。

 

先ず日本人だとしたら、強制休日の翌日が休みだとしても普通に出社するだろう・・・。

もちろん、店長から休みの許可をもらっていてもだ・・・。

そうして出社することで、周りから「あいつはきちんと反省してる」という見方をされ、職場から許されることに。

これは日本人だから通じることであって、日本人以外には先ず通じない・・・(通じるはずなど無い!!)。

日本独特の商習慣と言うか、商慣習と言うべきか・・・。

 

そこで、その中国人に日本の商習慣ではこうすべきだと教えてあげたのだが・・・。

 

「そうならそうと言ってくれた方が私も助かりますし、実際休みの日に出社しようと思ってましたけど、店長から休んでいいと言われましたので・・・」

との言葉。

そりゃ~彼からすればそうだろう。

この場合は言わなきゃ分からない!!

日本みたいに「黙って休みの日も出てこい」は通用しませんよねぇ~・・・、マジで。

それで、この件に関してどうすれば良いかという対応策についても企業側は教えていないとの事・・・。

 

いやいや、それじゃダメでしょぉ~・・・。

そこをきっちり教えていかないと、

日本側 → わがままな中国人

中国側 → 不可解な日本企業

といった誤解の構図は永遠に変わらないことに・・・(当たり前)。

 

多分、同じような問題のあった企業はかなりの数に上るだろう・・・。

これも難しい問題ではあるのだが、そもそも外国人に日本人と同じ仕事をさせようという考えがどうなのか!!

本来外国人しか出来ない仕事をさせるために雇ったのではないか?

それなのに、企業風土に慣れさせるためとか何とか言いながら、日本人と同じ仕事をさせるのは外国人という人材の無駄使いにしか思えないのだが・・・。

 

私はドラッグストアーを経営しているが、私が中国人を雇用したら店頭で接客などさせない(通訳は別)。

そんな時間があるなら、中国社会へ向けた販路拡大の道筋をつけさせるような動きをしてもらう。

こちらの方が、店頭に立ってもらうより余程外国人を生かした雇い方であると私は考えている・・・。

 

でもまあこれは何度も中国へ行ったり、大勢の中国人に出会ってきたから言えるのでしょうけどね・・・。

だからと言って、日本企業は知らなくてよいという問題でも無いんですけれど・・・。

何れにせよ、今後も日本企業で働く中国人が増えていくのは間違いないだろうし・・・。

 

とは言え、お互いの理解を得るのはまだまだ時間がかかるんでしょ~ねぇ~・・・、きっと・・・(苦笑)。

 

えっ、そ~いうお前は雇ってるのかって?

まあ雇ってはいませんが、中国現地にパートナー企業はおります。

その中国人は日本の大学を出て、某国立大学のMBAも取得しているくらいの社長。

付き合いも結構長くはなってるなぁ~・・・。

まあ彼から中国人気質というものを教えてもらったよ~なもんです・・・。

 

その中国人の彼曰く、

 

「中国人を信用しちゃ~いかんですよ!!」

 

って、おいおい・・・。

それじゃ何も出来ないでしょ、って~の!!(爆)。

 

まっ、良くも悪くもこれが中国人なんでしょ~ねぇ~・・・(苦笑)。

 

結論!!

 

良く分かりませ~~~~ん・・・、ど~したもんやら・・・(爆)。

 

おあとがよろしいようで。

 

 

次回は

「朋あり遠方より来る、また楽しからずや・・・」の巻

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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