「結婚式の司会しました③」の巻
またまた前回からの続編です。
第2位「披露宴・・・?or大宴会・・・?」
大学時代の同級生にして悪友、〇尾の司会をしたときのことである。
こいつはよく私の家に遊びに来ていたという間柄でもあったので、司会は私。
そして仲人さんが私の両親であるというかなり変則的な式であった。
私の父親の関係で会場を借りた事もあり、何かと融通の利く会場を予約。
(後にこれが惨劇をもたらす・・・)
先ずは場所の離れた教会で式を挙げ、友人達と共に新郎新婦も披露宴会場に。
教会の都合?で式を行なったため、披露宴が始まるまでの間が1時間半程空くこととなった。
会場のロビーで時間を持て余し、たむろする出席者達・・・。
そこに私の父親が一言。
「おい、時間が空きすぎる。ビールでも飲むか」
一応会場の方に確認したら、大丈夫ですとの返事(ちなみにこの日の披露宴は私達1組だけ)。
そしてロビーで飲み始めた(会場は準備のためまだ入場出来ず)。
最初は小さな輪で飲んでいたのだが、さすがにここは九州の博多。
ほぼ全員が大酒飲みときている・・・。
私も私もと、あっという間に輪が大きくなりそのままロビーが宴会場に・・・。
次から次に運ばれるビール・・・。
気が付けば大量の空ビンの山・・・。
出席者の半数以上は、すでにかなりの量を飲んでいた。
そしてようやく始まった披露宴。
仲人役の父は当然ベロベロ(ちなみに司会者の私も・・・)。
最初に私が、
「それでは只今より、〇尾家と、〇西家の大宴会を始めます」
と発声。
すると会場から起こる大拍手。
もう厳かな雰囲気などあったものではない・・・。
仲人である父がかなり脱線しながら新郎新婦を紹介(完全な酔っ払い)。
会場から湧き上がる大爆笑。
新郎新婦の主賓の方々も、負けず劣らず脱線状態。
そして響き渡る「イッキコール」・・・。
この頃には、マイクの前で喋った人は「イッキ」をしなければいけない雰囲気に・・・。
新郎の会社のOBで、私達の大学のOBでもある結構年配の方まで、
「昔に戻ったみたいだ、懐かしい。イッキ行かせていただきま~す」
と気勢をあげる。
こうなるともう止まらない。
新郎は式の前から「俺は絶対にお酒をバケツに捨てん!!」と宣言しており、フラフラになっている・・・。
私も読まなければいけない「祝電」を読み忘れる・・・(そりゃそ~だ)。
そして緊急事態が・・・。
マネージャーが私の所へ飛んできて、
「大変申し訳ございません。只今お酒が全て切れてしまいましたので、至急届けさせております。本当に申し訳ございませんがもう少々お待ち下さい・・・。」
と悲壮な顔で一言。
な、何と式場のお酒が底を付いた・・・(普通ありえんやろ・・・)。
まあ確かにスタートが早かった分、相当量を飲んだのだろう、と思う(この辺りから記憶があやふやに)。
「こっ、これはいかん。酒が無いとなると暴動が起きる。」(この時はマジでそう思った)。
そこで後輩を呼び、
「お前ら、酒が届くまで場を盛り上げろ!!裸でもなんでもいい!!」
と指令を下す。
後輩は後輩で、
「先輩達のためならやります、いややらせて頂きます」
と言って数人で「裸踊り」を始めた。
まあ持つべきものは後輩でして・・・。
またまた盛り上がる会場・・・。
後で冷静に考えてみたのだが、この時の両家からは全く苦情が出なかった(まあ普通ここまでやったらねぇ・・・苦笑)。
それどころか全員が大喜びしている。
私も、「まっいいかぁ・・・。盛り上がればそれでいいやぁ」
とばかりに調子こいて飲んでいる。
何とか無事に追加の酒も届き、再び盛り上がる宴会・・・。
さすがに体力と肝臓の限界を感じてきたため、無理やり最後の花束贈呈へ移る。
新郎はフラフラになりながらも、最後まで立っていた(エライ!!)。
この頃になると、あちらこちらで戦い疲れた戦士達が休息を取っている(まあ死屍累々と言った方が良いのか・・・)。
潰れた後輩は、まぶたの上にマジックで目を描かれ、起きているように見せかける(まあよくある光景ですね・・笑)。
何とか生き残ったメンバーで二次会の会場へ。
流石に新郎は潰れてしまい、案の定出席出来ず。
新婦だけが出席して何だか訳の分からないただの飲み会になってしまいました・・・(苦笑)。
過去100回を超える司会の中で、これほど結婚式の披露宴らしくない会は初めてでした・・・。
今はもう無理だろうなぁ~・・・、本当に・・・(苦笑)。
さて、これで2位なので次回は第1位の発表。
まああまり期待せずにお待ち下さい。
おあとがよろしいようで。
次回は
「結婚式の司会しました(最終章)」の巻