「中国人を連れて、とある企業へ商談に」の巻
先日、中国人より「日本酒をタンクごと買いたい(仕入れたい)」との相談があった。
とりあえず、資料を送って欲しいとの事だったので最近知り合った酒造会社に相談。
気持ちよく資料を出して頂いたので、中国へとメールを送付した・・・。
すると2日後に中国側より「是非酒蔵を見学したいので手配をお願いしたい」との連絡が。
早速酒造会社と日程調整をして、何とか商談日が決定。
そして商談日を迎えた。
中国人側は3人(一人は通訳)。
彼らは、日本の温泉を楽しみたいという事もあり、前日から別府に宿泊(お気楽やなぁ~、笑)。
ちなみに別府の温泉をいたく気に入ったそうだ・・・苦笑。
で、私は当日に大分駅で待ち合わせ。
彼らの車で酒造会社へ行く事に。
あえて名前は書かないが、ここは大分県でもかなり規模がデカイ酒造会社。
もっと言えば、九州でも1、2位を争うくらい!!
とりあえず、お昼くらいに到着する旨を話していたため、到着後は先ず近所の食事処へ行く事に。
まあかなりド田舎(失礼)という場所柄、
「近所で打ち合わせをしながら食べられるような所は少ないんですよ・・・」
と恐縮する先方に、
「とりあえず、軽く食事をしながら打ち合わせが出来れば結構ですよ」
と返答。
連れて行かれたのは、いわゆる普通の喫茶店のようなところ。
しかもちゃんと食事(定食メニュー豊富)がとれるので、全員食事をしながら話をする事に。
ここでは日本酒の成り立ちや、純米酒と大吟醸の違いなど、どちらかと言うと日本酒に対するレクチャー的な内容が中心。
彼らもここまで詳しく話を聞いた事がないのだろう・・・。
結構真剣に聞いていた。
食事と話も一通り終わり、酒蔵へ戻る事に。
そして会議室に通され、日本酒の試飲が始まった・・・。
生酒、純米酒、それに大吟醸それぞれを試したけれど、それはそれはどれも美味かった!!
個人的には純米酒が好きなんですけどね・・・(苦笑)。
と、ここでふと疑問が・・・。
私:「ねえ・・・。彼ら二人って日本酒の味は分かるの・・・?」
通訳:「飲んだことはあるという程度で、味が分かる程には・・・。」
私:「だよねぇ・・・。それでどの酒を仕入れるかを決められるの?」
通訳:「最終的には、安く仕入れられるものになるでしょうね!!」
おいおい、それじゃ~何のための試飲だか・・・、ねっ・・・(苦笑)。
それでもまあ味はお気に召したようではあったが・・・。
本当に分かってんのかねぇ~・・・、マジで・・・。
それから暫くして、酒蔵を見学。
まあ何というか・・・。
あまりの規模のデカさに驚くやら感心するやら・・・。
何が一番凄いかって、設備が凄いのは当たり前なんだけど、ここの杜氏が勤続60年って事!!
60年だよ、60年!!(驚)。
もうここまでくりゃ~「人間国宝」でしょっ、もうねぇ~・・・!!(爆)
そんな人が作る酒だから、そりゃ~美味いに決まってる!!
何せ年季と勘がね・・・(そりゃそ~だ)。
またここの社長はまだ40代と若く、かなりしっかり者の印象。
それに弟さんが農大で醸造を学んできており、酒蔵を一手に取り仕切っている!!
「兄弟船」ならぬ、「兄弟酒」なのだ!!
このような体制なら、今後この酒造会社は益々伸びて行く事だろう。
話を戻そう・・・。
結局、その場ですべてが纏まった訳ではないが、大まかな合意は得た。
①新たなラベル(つまりOEMとして)で、作成する
②容量は720ml
③出荷時期は冬(温度管理と輸送の問題から)
④支払いはすべて前金
まあ至極真っ当な内容であると思う。
まっ、中国人相手に商品先渡しなんて怖くて怖くて・・・、そりゃ~できませんよねっ・・・(爆)。
ここまでは普通に問題無いのだが、輸入する側(中国側)の問題が!!
確かにお酒は通関出来るけれど、場合によっては量に制限がかかる場合等もある(通関側の気まぐれ)。
ここが結構大変なところなのではあるが・・・。
今回、通訳の中国人は別として、AさんBさんという2人の中国人が来たことは最初に話した。
Bさんは南京の豪商(つまり金持ち)であり、Aさんはその会社の社長!!
まあこれはこれで普通なのであるが、何とAさんは南京の政府高官!!(おいおいマジかよぉ・・・)
日本じゃ政府高官が民間企業の社長を兼務することなどまず考えられない!!
政府高官が社長やって、通関に一言「自社商品はすぐ通関させよ!!」と言えばそれですべて終わり!!
まぁ~何っちゅうアコギな方法を!!(爆)
とは思えど、
「これこそが中国なんだよなぁ~・・・。」
と、改めて実感・・・。
そりゃ~政府と豪商が組めば、何でも通関可能な訳だよねぇ~・・・!!
まあもちろん禁輸商品は無理だけど・・・(笑)。
しかしなぁ・・・。
「これでいいのか中国よ!!」
と、一言いいたくなる気持ちも無いではない・・・。
でもこれが現実ですからね・・・。
こうやってまた新たなご縁も出来た訳だし・・・。
もちろん利用させてもらいますよ、このルートは(苦笑)。
こうして当社に、新たな流通ルートがまた1つ増えたのであった・・・。
とりあえず使えるものは何でも使っとかなきゃね!!
とは言え、こんなんでいいのかなぁ~・・・。
う~~~ん・・・。
まっ、良しとしときましょうかね・・・(爆)
おあとがよろしいようで。
次回は
「テレビ東京が面白い」の巻