「異業種交流会もねぇ・・・」の巻
昔から「異業種交流会」と呼ばれるものには数多く出席してきた。
最初の頃は、いろいろな人たちと出会えること自体が面白く、いろんな方達の話が聞けるのが嬉しかったのを憶えている。
そのうち回数が増えるにつれ、多少の違和感を感じるようになった・・・。
最初、
「この微妙な違和感は何だろう?」
と思ってはいたものの、それが何なのかは良く分からなかった。
それでも回数が増えて、冷静に周りが見えるようになって、初めてその原因が分かったのである・・・。
それは、
「出席者を利用してやろうと考えている人に対する違和感」
なのであった。
まあ異業種交流会だから、いろんな目的はあって良いとは思う。
ただそれが露骨過ぎるのもねぇ・・・。
例えば、ある証券会社の人が出席していたのだが・・・。
この人、相手の情報を聞くだけ聞く(それも失礼やろ)。
そして商売に繋がらないと判断したらさっさと見切りをつけて他の人の所へ(露骨過ぎやし)。
そして商売に繋がりそうな人を見つけると、
「今度一度ご挨拶にお伺いさせて頂いてよろしいでしょうか?」
との決まり文句・・・。
かくして私のところへもやって来たのだが、ドラッグストアーを経営していると分かると前述のような攻撃を仕掛けてきた・・・(苦笑)。
株や投資の話以前に、その人物に対しての不信感?の方が強かった(そりゃそ~だ)。
何度かいなしているうちに、自然と連絡は来なくなったのだが・・・。
後に聞いた所によると、同じような被害?にあった方(経営者)も多かったらしく、その証券マンは会への出入り禁止となった次第・・・。
まあほとんど聞いたことが無いような会社名であったけど・・・。
そこまでして数字が欲しいのかとも思ったが、会社からのプレッシャーもあったのだろうと今では思っている・・・。
それと保険会社の人でもそ~ゆのがあったのだが・・・。
保険会社の方が全員そうだとは言わないけれど、このような傾向が強かった・・・。
彼らはその場で商品(保険)の話はしない。
前述と同じように、「近くに来ましたから」と言ってはドラッグストアーに顔を出しにくる。
そして「お困りの事はございませんか?」という決まり文句が出て、そこからいろいろ探ろうとしてくる・・・。
流石にこのようなパターンにはもう飽きてしまったのだけれどね・・・。
ちなみに前述の彼らに共通するのは、「人間性に興味が持てるような人物ではなかった」という点。
もっと簡単に言うと、
「この人ともっと話してみたい」
と、思うような欲求が全く湧いてこなかったという事。
まあ名刺を沢山配った事で満足してしまうようなタイプなんだろうなぁ・・・。
そもそも異業種交流会というのは、自分と違う業界の方々に会う事で新たな気付きや発見をするといった所。
名刺を数多く配って、大勢の人と知り合いになったつもりでいてもねぇ・・・。
何かそれはちょっと違うよ~な気が・・・(苦笑)。
かくいう私も最初のうちは名刺を多く配る事が大事だと勘違いしていた一人である・・・(反省)。
でも何回かそうしているうちに、
「何か、これって意味が無いんじゃない・・・?」
と、ようやく気付いた訳なのである(苦笑)。
それからは人数を2~3人に絞って、少しでも長く話をするよう心がけてみた。
すると意外や意外、その場だけではなく次に繋がる話が増えてきたのである・・・(驚)。
でもまあ考えてみたら当たり前の事なんだろう。
だって、名刺交換だけさっさとしてほとんど話もしないような奴よりは、ゆっくり話してどういう人物かが少しでも分かる人の方が100倍良いし(笑)。
そしてそうこうしているうちに、いつの間にか友人知人の数が増えて行き「何かあったらこの人に頼めばいいや」という人物がいるので非常に助かっている(業界毎にキーマンがいるようなもの)。
以前こんな事があった。
福岡では毎年秋に「博多・天神落語まつり」という大規模な寄席が開催される。
名だたる落語家達が一堂に集結し、複数の会場に分かれて落語を披露してくれるのだが・・・。
ま~当然の事ながら、チケットが取れないこと取れないこと・・・。
特に、立川志の輔なんかほぼ入手出来ないプラチナ中のプラチナチケット!!
まあ志の輔という特別なのを除いても、発売即完売という状態。
そんなある日の事。
知人(TV業界)から久しぶりに電話があった。
私:「あれ、Aさん。私に電話なんて珍しいですね。どうされました?」
知人:「実はお願いがあってさぁ・・・」
一瞬何だろうとは思ったものの、
私:「はあ・・・。何でしょうか?」
知人:「あのさぁ、落語に詳しかったよね!!」(私が元落語研究会だというのをA氏は知っている)
私:「まあ・・・、そうですが・・・」
知人:「それでさぁ、今度の博多・天神落語祭りのチケットを4枚程都合つかない?」
一瞬心の中で、
(おいおいAさん、あ~たもこのチケットが入手しにくい事は知ってるだろ?)
(それにこの寄席の主催は他局なんだから、TV局同士のコネで取れるやろ!!)
とツッコミはしたものの、
「とりあえずやってみますけど、ダメ元と思ってて下さいね!!」
と言って、結局引き受けることにした・・・(まったくもう)。
まあここで引き受けたのは、それなりの目算があったからだけど、流石にこのチケットとなると厳しいのは事実。
本当にダメ元で、主催者TV局の知人に連絡(まあ少しはお偉いさん)。
すると、
「いいよぉ~。4枚ね~。で、どの会場にする?」
の一言・・・(おいおい、そんなに簡単でいいのかよ・・・爆)。
チケットを用意してくれた知人に御礼を言い、チケットを入手した・・・。
私の場合、いろんなお付き合いでこのような知人に恵まれた事を非常にありがたいと思っている。
まあ異業種とお付き合いしてきたのが幸いしたという事か・・・(苦笑)。
その後、A氏にチケットを渡してあげた。
もちろんA氏が喜んだのは言うまでもないのだが・・・。
おいおいA氏よ・・・。
あ~たは異業種交流会よりも同業者交流会をやった方がいいんじゃない?
そ~すりゃ~簡単にチケットが手に入りますぞ・・・(爆)。
おあとがよろしいようで。
次回は
「ソフトバンクホークス強し!!」の巻