「落語と三味線プラスお酒」の巻
先日、ひょんなことから三味線のお師匠さんと知り合いになった・・・。
ご存知の方もいるだろうが、私は落語をやっているので三味線とは深いご縁がある。
まあいわゆる出囃子(落語家が登場するときの音楽)が三味線だからだ。
通常はCDなどで出囃子を流すのであるが、これまたひょんなことから今回は生三味線の出囃子で落語をやろうという話がトントン拍子に進んでしまった・・・(苦笑)。
そこで三味線の稽古場をお借りして落語をする事になったのだが・・・。
三味線といえば落語の出囃子以外にも、和文化というジャンルに多く通じている。
落語だけじゃ~もったいないという事になり、「舞」や「長唄」、「民謡」それに「端唄講座」までやりましょうとなってしまった・・・(笑)。
こ~なるともう完全に「お座敷遊び!!」。
稽古場の広さの関係から20名で打ち切らざるを得なかったが、入れなかった方々からのブーイングは凄かったそうな・・・。
実際、博多の伝統芸能である「博多にわか」や「博多独楽」も参加したかったというくらいなので・・・。
いやいや・・・、落語の話からまさかここまで和文化披露に繋がるとはね・・・(苦笑)。
そして当日を迎えた。
出席者のほとんどが着物着用。
これもなかなか壮観で、下は20歳から上は70歳までと幅広い層が集結!!
最初に落語二題を披露し、その後宴会をしながらいろんな出し物を見るという流れ。
しかし、生まれて初めて生三味線&太鼓の出囃子で落語をやったが・・・。
まぁ~気持ちの良いこと良いこと・・・(爆)。
こりゃ~癖になる!!
噺も結構笑ってくれたので、それも本当に気分が良い!!(最高)
私ともう一人の落語が終わり、宴会へ突入!!
意外に知らない方も多いのだが、落語は宴席ではタブーとなっている(だから宴会前に披露)。
理由は噺を最初から最後まで話を聞かないと分からないから。
つまり、酒を飲んでいる席で噺をしてもほとんど誰も聞かないという現実があるのだ。
一度、どうしてもと頼まれて宴席でやった事があるのだが、案の定ほとんど噺を聞いている人はいなかった。
後で先方から、申し訳ないと深く謝られましたけどね・・・(だから言わんこっちゃ~ない)。
話を戻そう。
実は稽古場の真横が三味線のお師匠さんの母親のお店(小料理屋)!!
窓1枚隔ててあるわけだから、料理と酒はそこから運ぶ(何という便利さ・・・笑!!)
それからしばらくして、民謡の披露に!!
もう何と言ってよいのやら・・・。
何だろう・・・、この細胞の隅々にまで染み透って行く歌声は・・・。
自分の奥底に眠っている、日本人としてのDNAが揺り起こされると言ったほうがいいのか・・・。
また長唄の妖艶さといったらもうたまりません!!
渋~い歌声で朗々と披露される歌にはもう魂溶けまくり・・・。
それに日本舞踊まで披露された日にゃ~もう、
「ここは竜宮城か!!」
ってなもの(笑)。
某ビールメーカーのCMに
「ちょっと贅沢な時間」
というものがあるけれど・・・。
今回は
「かなり贅沢な時間!!」
だと言って良いだろう・・・(マジに)。
だって、参加者の3分の2が演者となって芸を披露しているし・・・。
どこにこんな宴会があるんだってね、まったく・・・!!(苦笑)。
それでもまだ来たかった芸人さん達(お笑いではない)もいる訳だし・・・。
次回やるときはもっととんでもない事になりそ~な気が・・・(爆)。
でも、「これが本当のお座敷遊びなんだろうな」と思った・・・。
こういう会はもっと拡げていく必要があるだろう。
というより、拡げていかなければ廃れてしまう・・・。
ただ今回少々安心したのは、三味線・太鼓・民謡をやっている女性が20代~30代と比較的若い事!!
彼女達に共通するのは、「親がやっていたから」という点。
やっぱりこういう事は大事なんですね!!
「門前の小僧習わぬ経をよむ」
ではないが、子供の頃の環境が大きく左右するんだという事を再認識させられたような気もする。
まあ何はともあれ、大盛況のうちに会は終了!!
久しぶりに心の底から楽しめた大人の宴席であった・・・(大満足)。
しかし、
「縁は異なもの味なもの、袖すり合うも他生の縁」
てなことを言いますけども・・・。
ついつい2ケ月程前に三味線のお師匠さんと知り合ったが故に生まれた今回の宴席。
そこからまだまだ拡がって行きそうな予感が・・・、ねっ・・・(笑)。
今回の宴席では出なかったが、私の知っている都都逸(どどいつ)をば1つ・・・。
「ジ~さん木登り下から見れば、くされバナナにつるし柿~!!」
う~ん、あまり美しい終わり方ではないなぁ・・・。
まだまだ修行が足りないってか・・・?
って、いったい何のための修行なんだろう・・・(爆)。
おあとがよろしいようで。
次回は
「Yahooオークションと楽天オークション by 男性用着物」の巻