「中国からのインバウンド船を調査しました!!」の巻
今年の2月くらいに、某港湾局の方々にお会いした・・・。
実は知人から、
「港湾局の方々へ海外向け「越境EC」について説明して欲しい!!」
との依頼があったからである・・・。
正直なところ、
「港湾局の方がある意味詳しく知っているのでは???」
と思っていたのだが、一部を除けば意外に知らないことも多いみたいであった・・・(そりゃそ~だ)。
まあ医者にも専門があるように、自分の専門分野以外はそこまで深く知らないのが普通なんでしょうね・・・。
この時は港湾局から、インバウンド船が来るのでその乗客相手に効果的(販売等)な手が打てないだろうかといった話。
ちなみに、1回の船で千名~3千名程度の観光客が来日。
港としては小さい方なのだが、もうすぐ大型客船も船付けできるように改装中との事。
この話を聞いた際には、
「(こりゃ~いろいろなチャンスは多いよなぁ・・・。)」
「(店出すだけで売れるだろうし・・・。)」
と考えたものの、今一港のイメージが湧かない・・・。
そこで、
「とりあえず、一度入港現場を見に行くことにしましょう!!」
という流れに。
年度末を控えお互いバタバタしていたこともあり、結局先延ばしになっていたのであるが・・・。
4月後半になって、ようやく冒頭のように現場へ行ける事となったのである・・・。
当日は港湾局で待ち合わせ。
そこから港まで車で約15分・・・。
参考までにいうと、港に入る為に2回のセキュリティーチェックがあった・・・(厳)。
1ケ所目は結構緩めのチェック・・・。
まあ部外者を入れないようにするための確認といったところ・・・。
2ケ所目はかなり厳しく、乗客はパスポートの提示を求められていた(団体バスは別)。
もちろん私も身分証明書(免許証)を提出して、入場許可を発行してもらった次第・・・。
流石に入出国がからむと、これくらい厳しくなるのだと納得!!
こうして港に到着したのであるが・・・。
この港は失礼ながらメジャーなところだとは言えない・・・。
それでもそれなりに船の便数はある・・・。
この中途半端なところが・・・、何とも微妙といおうか・・・(苦笑)。
でもまあこれは客船に限っての話・・・。
ちなみに、貨物船は定期的に運行している港なのでそれなりの規模はある・・・。
だからなのか・・・。
駐車場?貨物置場?には中古の日本車がかなりの台数並んで出荷を待っていた・・・。
港について客船を間近に見たのだが・・・。
マジで巨大なビルが海に浮かんでいる感じ・・・。
この迫力には本当に圧倒されてしまった・・・。
これで10万トンクラスらしい・・・。
これが20万トンクラスともなると・・・。
もう想像がつきまっしぇ~~~ん・・・(苦笑)。
現場に着くと、団体用バスが続々と帰着している・・・。
この日は全部で50台程だったそうな・・・。
そして次々と降りて来る観光客・・・(大半は中国人)。
それを見ていたのだが・・・、何だか違和感が・・・。
その違和感の正体とは・・・。
そう・・・。
「ほとんどのお客が手ぶらで戻ってきているという事実!!」
「中国人=爆買い」という言葉は多少廃れたものの、それでも彼らの購買量はかなりのものがある・・・。
この日は半日観光ということで、バスで市内に出てたらしいのだが・・・。
何故に手ぶらなのだろうか・・・。
買い物する時間は十二分にあったはずなのに・・・。
そこで港湾局の方に聞いてみたところ、
「市内でこの人数を収容できるような場所も施設もないんですよ・・・。」
との返答・・・。
確かに3000名を一度に収容・対応出来る施設がそうそう無いのは分かる・・・。
でもそれじゃ~あまりにも勿体無いのではないだろうか・・・。
せっかくこれだけの人数がいるというのに・・・。
それなら港で売れば良いではないかという事になるのだが・・・。
実際この日もテントが出て一部商品が売られていた・・・。
ただ、規模的には小さいとしか言えないような状況・・・。
そこでお菓子詰め合わせやタコ焼き、それに珍味系等を売っていた・・・。
正直、タコ焼き以外はそう売れている風でもない・・・。
こういう場所では賑やかさが必要なのに、それも少々物足りないのが寂しい・・・。
ここでまた港湾局の方に、
「もっと多くの企業が出展したら賑やかさが出て良いでしょうね!!」
と話したところ、
「それは分かっているのですが、中々出展してくれる企業さんも少なくて・・・。」
との返答。
まあ確かに、週1~2回の寄港の度に出展するというのも大変ではある・・・。
それに天候の問題も・・・。
この日は晴天であり風も穏やかだったのだが、日によってはテントが飛ばされるくらいの強風が吹くそうだ・・・。
周りは何も遮るもののない海上にある港・・・。
もしこれが冬なら、とてもじゃないが下船する気にもならないかも・・・。
もし下船したとしても、港で買い物どころかさっさと乗船してしまうだろう・・・。
これじゃ~企業も出展に二の足を踏んでしまうのも致し方のないところか・・・。
今回の視察?現地調査?で分かったことだが・・・。
一口にインバウンドと言っても、それを受け入れるだけの設備・商業施設等がないとお金は落ちないという点。
何と言うか・・・、手ぶらの観光客の姿があまりにも印象強すぎて・・・。
もう中国人だから何でも買うという先入観は捨ててかかるべきだろう・・・。
それだけ彼らも物を見る目が育ってきたということなのか・・・。
それにしても・・・。
課題ばかりが残るような視察であったよ~な気がする・・・。
う~ん・・・、もう暫くは様子見だな・・・。
って、様子見くらいしか出来ませんがね・・・(爆)。
おあとがよろしいようで。
次回は
「博多どんたく港まつり!!」の巻